所蔵作品

西山真一

西山真一
  • " 西山真一(1906-1989)は色彩の名手である。多彩な色を用いながらも、その画面は虚飾にかたよることなく、穏和で統一感に満ちた品の良さを保っている。西山はこのような作風に到達するまで、風景や人物を対象に多くの試行を重ねてきた。当初は僅かであった絵の具層の盛り上げは、やがて厚塗りと荒々しいタッチの描法へと変化し、一目で西山とわかる作風を確立する。  福井師範学校を卒業後画家を志して上京し、自由が丘研究所で学んだ西山は、先輩の鈴木千久馬にも師事して画家としての基礎を固め、上京の翌年には早くも第12回帝展に初入選を果たした。その後官展と光風会を舞台に活躍を続け、1980(昭和55)年にはそれまでの功績が認められ日本芸術院賞を受賞し、その4年後には日本芸術院会員になった。また1987(昭和62)年には福井を代表する洋画家の一人として、福井県立美術館で回顧展が開催された。 本作「雨あがり」は日本芸術院賞を受賞した翌年、日展に出品された作品である。すでに十分に円熟味を増した筆さばきによって、雨あがりの空気感を見ごとに描き切った西山らしい風景画といえる。"

1906-1989

ニシヤマシンイチ

Shinichi NISHIYAMA

O-150

雨あがり

アメアガリ


制作年:1981
サイズ:130.4×161.8cm
技 法:油彩
材 質:キャンバス
形 状: