所蔵作品

小牧源太郎

小牧源太郎
  • " 京都市生まれ。大病に起因した異常に早い身体発育や、繰り返し見た幻覚等によって特異な少年時代を過ごした小牧源太郎は、昭和8年の巴里新興美術展で見たエルンストやダリに衝撃を受けて制作を始めた。昭和12年には、シュールレアリスムの明確な意識をもった《夜》を第7回独立美術協会展に出品し高い評価を得た。戦時色が濃くなった昭和16年頃からは仏教美術研究に没頭し、偶像を介して精神世界を追求した作品を制作。戦後は精神分析学を学び、民間信仰をテーマにした大胆な色面によるマンダラ的空間を構成した作品を美術文化協会展や国画会展に発表した。小牧は生涯に渡って人間の心理の深層にある無意識の領域を追求し、また自らが抱えていた病をも作品に転化させたことによって独自の表現を確立した。  本作は、昭和14年に第9回独立展に出品された作品で、小牧が最もシュールレアリスムに傾倒していた頃の作品であり、彼独自の胎内幻想が創作の根底にあると考えられ、初期の小牧を知るには絶好の作品といえる。三つの独立した画面を一組として構成する手法もこれ以降しばしば用いられた。 "

1906-1989

コマキゲンタロウ

Gentaro KOMAKI

O-59

この三つのもの

コノミッツノモノ


制作年:1939
サイズ:90.5×163cm
技 法:油彩
材 質:キャンバス
形 状:


カード番号(30)