所蔵作品

島田雪谷

島田雪谷

1826-1884

シマダ セッコク

Sekoku SHIMADA

J-456

四季花鳥図押絵貼屏風

シキカチョウズオシエバリビョウブ

Folding Screens of Plants, Birds and Animals of the Four Seasons


制作年:19世紀
サイズ:各162×317
技 法:
材 質:紙本着色 6曲1双屏風
形 状:


本作は、金地に四季折々の植物や鳥、動物を組み合わせた洒脱な六曲一双の屏風である。芭蕉と子犬など、所々に円山応挙に倣ったと思われる図柄を取り入れている。マガモの雄の首の曲がりや、オシドリの飛び方に不自然な部分が多少見られるのは、何かの粉本を真似たのかもしれない。しかし、オオルリや、ジョウビタキ、スズメ、ツグミなどは実に生き生きとして描かれている。これらの鳥に「桜花群禽図」(福井市立郷土歴史博物館蔵)に描かれたものと共通点が見られるのは、おそらく雪谷が常日頃から身近で親しみ、観察していた鳥であったためであろう。羽先を墨で黒く塗るというのは、立体感を出すための工夫の一つであると思われる。福井に四条派を広めた実力の程を窺わせる、雪谷の数少ない貴重な作例の一つである。