所蔵作品

荒川豊蔵

荒川豊蔵

1894/03/17-1985/08/11

アラカワトヨゾウ

Toyozo Arakawa

H-123

志野茶碗

シノヂャワン

Shino Tea Bowl


制作年:1950~1964
サイズ:口径12.3 高台径6.7 高9.0㎝
技 法:
材 質:陶器
形 状:


" 第二次大戦後の昭和を代表する陶芸家の一人で、人間国宝で文化勲章受章を受賞した荒川豊蔵作の志野茶碗。 茶碗はゆったりとした碗形で、口縁部はなだらかな起伏を持ち、高台を豪快に削り出している。そして内部と口縁外周に鉄分の多い泥漿(鬼板)を掛け、その上から高台を残して志野の特徴である長石釉を掛けまわしている。また内・外面には施釉時の指跡もそれぞれ三つ残されている。釉薬はよく溶け、志野特有のピンポールが全面に現れ、さらには緋色や複雑な釉なだれ、石ハゼなど、焼成による変化が景色となっており、本作を見どころの多いものにしている。 荒川豊蔵は桃山時代の志野の研究と、その現代復興を成しとげた陶芸家として知られている。本作は桃山志野を学びながらも、姿や釉調において作者の独自性が加味されており、充実期における典型的な作品とすることができる。"