所蔵作品

菱田春草

菱田春草
  • " 菱田春草(1874-1911)と横山大観が、天心に同行して渡米し、その後ヨーロッパを経由して帰国したのは1905(明治38)年のことである。本作は、その翌年にロンドン及びパリで開催を予定していた、横山大観との日本絵画展出品のため描かれたものだといわれている。  春草と大観の海外滞在中および帰国直後の作品には、海を描いたものが多く見られる。船上から、アメリカ、ヨーロッパ、そして日本と、移り変わる海の風景を眺めたことがインスピレーションの源となったのだろう。ここでは、どこの国とも分からない、のどかな朝の海辺が暖かな色調で描かれている。  この絵のように、日本画の命とも言われた描線を排除し、色彩によって空気を表現する方法は朦朧体(もうろうたい)と呼ばれ、当時の日本では非難されたが、欧米では好評であった。海外の鑑賞者を意識して描いたこの絵には、さらなる色彩への傾倒が見られ、表現への自信のほどが伺える。"

1874-1911

ヒシダシュンソウ

Shunso HISHIDA

J-129

海辺朝陽

カイヘンチョウヨウ

Sunrise on the Sea.


制作年:1906
サイズ:42.2×66.1cm
技 法:絹本着色
材 質:
形 状:


カード番号(19)