牧野信之助
牧野信之助
- "拝啓其後御無沙汰致し候
就てハ貴家用紙屢御送附越
願ひそれゝゝ配用候處何分
御承知之如く出世間の画家
のことゝて早速ニハ詳しき事ハ
申し来らず殊ニ此頃ハ
美術時季とてその方の
報告者゛可りついゝゝ御依嘱
之件おそくなり妨介ニ御座候
小生来る十一月十日前後
多分上京その際ハ是非ニ
寸暇を得て安田・眞道
両画伯者じめその他へも
面晤ゆるゝゝ申し述べ
たくその節又々申上度候
山科の方と云ふハ粟津
操と申春俳人兼句仏
上人随従者尓ていつ尓ても
面會之節申傅へ度候
美術院の展覧ハ京都尓て一見
富田氏の分も中々気持
よく
感じ候矢張あれ可゛紙なりし
ならばと考へ申候先ハ右迄
草々敬具
十一月二十四日 牧の
岩野様
尚々乍御手数別紙上島氏へ
御わたし願度候眞道黎明(まみちりやうめい)氏
□相州葉山細川
侯爵別荘寓 より是非その中
○ ○ ○ ○
相当價格尓て金箋(ママ)紙五枚
注文方願出有之取次ぐ
旨申置候可゛何卆御配慮
願上度但し勿論之儀ニ候へ共
價格も張ることなり代金ハ御
明記願上候 この前の製紙
工場写真ハ猶暫時拝借願
上候
"
1884/4-Sep-39
マキノシンノスケ
Shinnosuke MAKINO
C-38-575
牧野信之助書簡 安田靫彦、真道黎明に面会すること 154‐19
Letter from Shinnosuke MAKINO
制作年:1922年11月24日
サイズ:巻紙17.8×68 封筒(無地)20.4×8.9
技 法:紙本墨書
材 質:紙 墨
形 状:巻紙1 封筒1