• "拝復無御替ニて御清祥 之段奉敬賀候さて越前ニ 大瀧紙あり畫料として至極 適當なることは一昨年なり 　　　　　　　　　　　　しか 大観君の墨畫を見て初て 承知いたし候へとも其後其 詳細を知る機會なく打過 居申候處今度わさ〳〵同 紙並ニ大徳紙之製造案内 尓添へて御紹介被下委一切之 事情を知悉し得られ候のみ ならす本日岩野氏より 　　　　　　　　　　見本 として全紙大之もの数枚御 送付を忝し今更ニ大観君 之話をおもひ出され候と 　　　　　　　　　　　共ニ この繭紙ともいふ遍き肌之光 澤と一々之繊緯(ママ)之際 立ちたる美しさ尓先以て 敬服いたし候小生ハとても これを使用す遍き御芳之 技倆を有せす候へとも其 道尓心得ある人共ニ分配 いたし本紙の優良なる所 以を味者させ度とそんし 　　　　　　　　居申候 御返事を可ね不取敢 一筆如此ニ御座候乍憚 岩野氏へ罷御挨拶御 傳相成度併て御願申上候 　　　　　　　　敬具 　六月十九日　　忠順 　牧野様 　序な可ら御伺申上候が岩野 　氏方尓てはコロタイプニ適用 　之紙類製造せられす候や 　若し其御計畫なりとこれ 　あり候者ゝ急度本年より 　他尓タ(ママ)ロタイプ用之紙相當ニ 　入用之向これあり候へとも天 　然もの見當らすいろ〳〵詮議 　中尓つき御手紙之旨と 　　　　　　　　　　　相なり 　御尋申上候まてに有之候 ※文中に棒線有り "

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