所蔵作品

竹内栖鳳

竹内栖鳳
  • "拝啓新緑之候愈 御昌榮奉賀候偖早速 な可ら御頼申上候今度 東京 久邇宮殿下 御殿合天井之画を 東西両都多数之 画家尓命し揮毫 せしめ永遠尓乃古され 度思召尓天之れニ 要春る紙の撰定ニ付 御内命有之候處 差當り判定も致し 難き事ニ天貴下を 煩ハし候義ニ有之候就 てハ左記要項御参 照之上見本数種御 差送り願上候 一合天井処要ノ紙ノ大サ  ハ凡ソ三尺四角位ノモノ  ニテ豫備トシテ六百枚以  上ヲ要スル見込ノ由ニ有之候  而シテ其紙面ニ砂子ヲ  振り其上ニ画ヲ描クモノ  ヽ由ニ候 一紙質ハ堅牢ニシテ永久ニ  堪へ得ル事ガ肝要ナレドモ  又画ヲ描クニモ宜シキ事  ガ肝要ニ付極上製ノ鳥  の子が宜シキカトモ存じ候ヘ  トモ元來鳥の子ハ紙面ガ  なめらかニシテ餘り描キ  ヨキ方ニモ無之殊ニ砂  子ノ上ニ描ク〈事〉故一層描  キ悪キ事ニ有之候  故ニ他ニ適當ノモノアレハ之  レニ越シタル事無之御撰  擇ノ上数種御送付願上候 猶製造上ニ付右要項ニ 照らし御考も有之候事 なれハ御試作相願度候 止むを得さる事なれハ鳥 の子を使ふの外無之候へとも 其紙質を今少しや王 らかみ尓製造春る事 ハ出来さるものニ候やそふ 春る事可出来るなれハ画 も描き事と可と存じ候 其辺も御伺申上度候 兎ニ角現在の鳥の子 を始め御心當り之紙数 種御送り願上候一應 拝見之上又々意見 申上くへく候 右御依頼まて匆々 五月十八日 竹内栖鳳         執事 岩野平三郎様 ※旧字体、合略仮名には〈 〉を付けました"

1864-1942

タケウチセイホウ

Seiho TAKEUCHI

C-38-372

竹内栖鳳書簡 久邇宮家御殿天井画の料紙を求む 100‐8

Letter from Seiho TAKEUCHI (1864-1942)


制作年:1927年5月18日
サイズ:巻紙18×138.5 封筒21.6×8.4
技 法:紙本墨書
材 質:紙 墨
形 状:巻紙1 封筒1