- 背丈ほどもある大きな瓢箪に必死にしがみつく一人の老爺。瓢の中身は酒であろうか。しっかりと両手足をまわし、放すまいぞと言わんばかりのポーズには、思わず笑いを誘われる。本作が何らかの故事に基づいて作られたかは定かでないが、老爺の姿が中国人物であることから、あるいは酒を愛した唐の詩人李白をモデルにしたものかもしれない。人の意表をつく意匠構成など、無銘ながらも優れた作品といえる。明治時代の制作になるものであろう。
制作年:19th C.
サイズ:3.6×1.6cm
技 法:容彫 色絵
材 質:金
形 状: