所蔵作品

河井寛次郎

河井寛次郎
  • " 河井寛次郎(1890-1966)は、島根県安来町の大工の家に生まれた。京都市立陶磁器試験所に入り、のちに民芸派陶工の双璧をなす浜田庄司と出会う。彼の仲介によって30代半ばには柳(やなぎ)宗悦(むねよし)を知り、それまで無視されてきた日常生活雑器に「日用の美」の価値を認める民芸運動に傾斜していった。戦前・戦後を通じて国際的な展覧会でグランプリを受賞するなど、その力量は高く評価されたが、河井自身は、文化勲章を辞退するなど、無位無冠の陶工として晩年まで創作活動に心血を注いだ。  河井の技法は、バリエーションに富み、ろくろだけではなく、自由な手作りや型の使用による成形も行った。また釉薬の使用方法も多彩な変化に富んでいる。  本作は、型を使って造形され、釉薬を無造作に表面にたたきつけるように投げかける打釉(うちぐすり)という技法が用いられており、黒、緑、赤の釉薬があたかも抽象画のような雰囲気を醸し出している。河井の晩年の作風を代表する1点である。"

1890-1966

カワイカンジロウ

Kanjiro KAWAI

H-59

三色釉水指

サンショクユウミズサシ


制作年:1962頃
サイズ:高14cm×直径21cm(最大径)
技 法:
材 質:陶器
形 状:


カード番号(39)