所蔵作品

小野忠弘

小野忠弘
  • " 青森県に生まれ東京美術学校に学んだ小野忠弘は、1942年に美術教師として赴任以来、福井県三国町を拠点に超人的ともいえるヴァイタリティーを持った制作活動を繰り広げた。初期には自由美術家協会に油彩画等を発表するが、アンフォルメル美術隆盛期に制作した造形彫刻が注目を集め、1959年のサンパウロ・ビエンナーレや翌年のヴェニス・ビエンナーレに選出された。同展に出品した廃棄物を利用した独創的な半立体作品とその独特の造形意識は当時の美術界に驚きをもって迎えられ、米ライフ誌上でデュシャンらとともに「世界の7人」の1人として紹介されるなど国際的に高い評価を得た。  深い透明感を漂わせた独特の青色が画面を覆い、その上に貝や瑪瑙、金属片を配し、白色の描線が奔放に走り回る本作は、どこまでも拡大しつづける宇宙を想起させる。90年代にはいり80歳を超えてからの小野は、自身の活動を総括すべく、それまでに吸収したあらゆる美的価値と絵画表現の結集化に向かう。本作はそうした創作活動の集大成として、作家が亡くなる直前まで制作し続けた《BLUE》シリーズの1点で、彼はこのシリーズによって全く独自の世界を確立したといえる。 "

1913-2001

オノタダヒロ

Tadahiro ONO

O-286

BLUE

BLUE


制作年:1995
サイズ:240×120cm
技 法:ミクストメディア
材 質:パネル
形 状: