所蔵作品

堅山南風

堅山南風
  • " 「追おく」は南風90歳の、昭和52年再興第62回院展出品作品である。南風は生まれて11ヶ月目に落雷の事故で母を亡くし、満5歳の頃父を亡くした。母マリアの胸に抱かれ、慈愛に包まれた幼子イエスの肖像は、西洋のイコン展を見た際の強い印象を数年経てあらわしたもので、記憶というにはあまりにも薄い、顔も知らぬ母への追慕が表現されたものであろう。  横山大観の唯一の弟子であった南風は大観譲りの岩絵具の名手であり、南風群青と呼ばれた紺色と赤の明快な色調が美しく、カラリストとしての作者の一面をよく表している。背景に効果的に使われた金泥、花を添えるという日本画家らしい着点にも注目したい。すでに文化勲章作家として独自の芸術を確立した南風が、90歳にしても尚も挑んだ日本画研究の極致を示す作品である。"

1887-1980

カタヤマナンプウ

Nanpu KATAYAMA

J-294

追おく

ツイオク


制作年:1977
サイズ:166.3×90.7cm
技 法:紙本著色
材 質:
形 状:


カード番号(48)