所蔵作品

三上誠

三上誠
  • " 三上誠は肺結核のため、4度に及ぶ胸部手術を受け、11本の肋骨を切除し、その後も絶えず病魔に脅かされていた。彼の宿痾である肺結核は、彼の人生のみならず、作画にも大きな影響を与えている。  活動の地であった京都を離れ、療養のため郷里福井に帰郷した三上は、生と死の狭間で苦悩しながら、その救いを東洋医学の鍼灸に求めた。治療方法として鍼灸に注目しながらも、三上はその経絡経穴図(けいらくけいけつず)に造形上の着想を得、ここに紹介する「灸点万華鏡」の連作を始め、多くの作品の創作に繋がっていく。  自らの変りゆく肉体を、無限に変幻してやまない「万華鏡」に投影することによって、傷ついた肉体と精神の苦悩をも昇華した。その濁りのない清澄な色彩に彩られ、生命の源である女性の子宮を中心に万華鏡が回る。それは肉体の再生、復活をも予感される。"

1919-1972

ミカミマコト

Makoto MIKAMI

J-84

灸点万華鏡4

キュウテンマンゲキョウ4


制作年:1966
サイズ:153×93.5cm
技 法:紙本着色
材 質:
形 状: