所蔵作品

加山又造

加山又造
  • " 加山又造は京都市に生まれ、京都市立美術学校、続いて東京美術学校に学び卒業後は山本丘人に師事した。昭和25年春季創造美術(26年より新制作派協会に合流)展に初入選後、同展に出品し受賞を重ねた。昭和49年の創画会発足とともに会員となり現在まで同会に発表を続けている。初期には動物を主題に革新的な様式を追求し、のちに大和絵や琳派を現代的に解釈する大画面装飾へと向かった。現在もその作風を風景・人物・花鳥・水墨と広げて、日本画の可能性に挑戦し続けている。  加山は20代始めからの約10年間、キュビスムや、シュルレアリスムなどヨーロッパの造形手法を独自に消化しながら、動物を主題とした作品の制作に没頭したが、この時期に描かれた本作「人と駱駝」には、動物シリーズには珍しく人の姿が描き込まれている。駱駝たちは、痩せこけ弱々しく立つ人を支え守ろうとしているかのように見える。また人間の弱さを象徴するかのように、背景には廃墟のシルエットが配されている。澄んだ冷気の中に、駱駝たちの慈愛に満ちた体温や息づかいまでをも感じさせる表現になっていて、加山がシュルレアリスムに見いだしたという「甘美なロマン性」「甘い悲しさ」が見るものをつつみ込む。"

1927/9/24-2004/4/6

カヤマ マタゾウ

Matazo KAYAMA

J-121

駱駝と人

ラクダトヒト


制作年:1957
サイズ:162×130cm
技 法:紙本着色
材 質:
形 状:


カード番号(37)